カメラブログ

 趣味でカメラを触っています。カメラ関係の内容を記すことにします。被写体になっていただける方募集しています。宣材写真も撮ります。




カメラの用語(焦点距離・ボケ・被写界深度・過焦点距離等)を徹底解説、ただし長いです。

 カメラを使っていると、様々な専門用語が出てきます。なんとなく雰囲気では分かっているつもりですが、しっくりこないので、きっちり調べてみた。それらをまとめます。 

 

焦点距離

 光軸と平行に光をレンズに入れると一点に収束します。その収束した点とレンズの中心点(正確には主点と言う)との距離を焦点距離と呼びます。

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繰り出し量

 被写体がレンズに近いとき、被写体から出た光は光軸に対して平行ではなく広がるようにレンズに入ります。すると光の収束する点はレンズより遠い側(図の右側)になります。

 

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 撮像面で光を収束させるためには、レンズを撮像面から離す(図の左側に)ように移動させる必要があります。この移動量が繰り出し量です。カメラでピントを合わせるときは、この繰り出し量を変化させています。

 

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ボケ

 上のように光が撮像面の一点に収束しているときはピントの合っている状態です。一方、被写体とレンズとの距離がずれると、そこから出る光は撮像面に一点で集まりません。ぼやーっと広がった状態になります。

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 撮像面を正面から見た図が下の左です。ピンボケしてボヤーっと広がった光が撮像面に現れます。この状態でシャッターを切って撮影した画像を、ディスプレイに表示すると、ディスプレイが大きい分だけ、ボヤーっと広がったボケも広がります(下図の右)。

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 例えば、フルサイズのカメラで撮った写真をiPhone Xのディスプレイに表示することを考えてみましょう。

 フルサイズのカメラの撮像素子サイズは36x24mm, iPhone Xのディスプレイサイズは144x71mmです。長編の長さが4倍、短辺が3倍ですので、写真は3倍に拡大されて表示されます。そして撮像素子上のボヤーとした広がりも、ディスプレイ上では3倍に広がります。

 

許容錯乱円

 視力1.0の人は1/60度の分解能を持っています(5m先の1.454mmを識別できる)*1スマートフォンを30cmの距離から見るとすると、0.08724mmの分解能を持っていることになります。逆に言えば、これより小さなボケは人間の目には見わけがつきません。

 上のiPhone Xの例では、撮像素子上のボケはディスプレイ上では3倍の大きさになるのですから、逆にディスプレイ上で0.08724mmのボケは撮像素子上ではその1/3の0.02908mmのボケとなります。そして、これ以上小さなボケは人間の目には見わけがつかないことになります。

 このように人間の目では識別できない撮像素子上でのボケの大きさを、許容錯乱円と呼びます。 

 

被写界深度

 レンズと被写体がピントぴったり位置より遠かったり近かったりしても、撮像素子上のボケが許容錯乱円よりも小さいのであれば人間の目にはピントが合っているように見えます。この距離が被写界深度です。下の図では、許容錯乱円の大きさが \delta、Df+Dnが被写界深度です。

 

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ガウスの結像公式

 ピントの合った状態で以下の式が成立します(ガウスの結像公式)。

 \displaystyle \frac{1}{s} + \frac{1}{t} = \frac{1}{f}

 

 以下のその証明を示します。

 下の図は、被写体から出た光のうちレンズの光軸に平行な光線と、レンズの中心点(主点)を通る光を書いています。

 青の三角形と緑の三角形は相似ゆえ、 \frac{s}{t}=\frac{a}{b}が成り立ちます。f:id:kota2009:20171116073302p:plain

  

 次に下の紫の三角形とオレンジの三角形は相似ゆえ、 \frac{f}{t-f}=\frac{a}{b}が成り立ちます。

 

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 この二つから以下のように式変形し、ガウスの結像公式が導かれます。

 \displaystyle \frac{t-f}{f}=\frac{t}{s}

 \displaystyle \frac{t}{f}=\frac{t}{s}+1

 \displaystyle \frac{1}{s}+\frac{1}{t}=\frac{1}{f}

 

 被写界深度の計算式

f:id:kota2009:20171116071443p:plain

 

上の図とカウスの結像公式より以下の3式が成り立ちます。

 \displaystyle \frac{1}{s}+\frac{1}{t}=\frac{1}{f}
 \displaystyle \frac{1}{s_n}+\frac{1}{t+\epsilon}=\frac{1}{f}
 \displaystyle \frac{1}{s_f}+\frac{1}{t-\epsilon}=\frac{1}{f}

 

一番目の式を使って( t=\frac{sf}{s-f})、2番目と3番目の式からtを消去します。

 \displaystyle \frac{1}{s_n}+\frac{1}{\frac{sf}{s-f}+\epsilon}=\frac{1}{f}
 \displaystyle \frac{1}{s_f}+\frac{1}{\frac{sf}{s-f}-\epsilon}=\frac{1}{f}

これらを整理すると、

 \displaystyle s_n=\frac{f\{sf+\epsilon(s-f)\}}{f^2+\epsilon(s-f)}

 \displaystyle s_f=\frac{f\{sf-\epsilon(s-f)\}}{f^2-\epsilon(s-f)}

これらを使ってDn,Dfを求めます。

 \displaystyle D_n=s-s_n=\frac{\epsilon(s-f)^2}{f^2+\epsilon(s-f)}
 \displaystyle D_f=s_f-s=\frac{\epsilon(s-f)^2}{f^2-\epsilon(s-f)}

 ここでF値の定義が焦点距離をレンズ直径で割った値であることを思い出すと \epsilon=\delta Fであるので*2、Dn,Dfは次のように書けます。

 \displaystyle D_n=\frac{\delta F(s-f)^2}{f^2+\delta F(s-f)}

 \displaystyle D_f=\frac{\delta F(s-f)^2}{f^2-\delta F(s-f)}

 

上の式を比べると D_f \gt D_nであることが分かります。つまり被写界深度は被写体の後方の方が広い(深い)のです。

 

 過焦点距離

 遠くの物にピントを合わせると s_nもレンズから離れた点に移動するのですが、無限に遠くに行くわけではありません。以下の式のように一定距離に落ち着きます。

 \displaystyle \lim_{s \to \infty} s_n = \frac{f^2}{\delta F} + f

 

 上で述べたようにiPhone Xで写真を見る場合には、δは0.03 mm程度*3ですから。f=28mmのレンズを使ってF値を11まで絞ると、過焦点距離は 2.4メートル程度となります。案外レンズに近いところからピントが合うものです(iPhone Xの画面が小さいということもありますが)。

 

近似

 一般に s >> fが成立し(例えば、焦点距離f=28mmのレンズで被写体の距離が2m(=2000mm)など)、 f-s\approx fと近似できます。これを使ってDn,Dfの近似式を導きます。

 \displaystyle D_n=\frac{\delta F(s-f)^2}{f^2+\delta F(s-f)} \approx \frac{\delta Fs^2}{f^2 + \delta Fs}

 \displaystyle D_f=\frac{\delta F(s-f)^2}{f^2-\delta F(s-f)}\approx \frac{\delta Fs^2}{f^2 - \delta Fs}

 

撮像素子サイズの異なるカメラのボケ量の比較

 マイクロフォーサーズの明るい(F値の小さい)レンズとAPS-Cの暗い(F値の大きい)レンズのどちらがボケるか気になることがあります。その比較方法を示します。

カメラ1のパラメータを以下とします。

  •  f_1焦点距離
  •  F_1F値
  •  L_1:撮像素子のサイズ
  •  \delta_1:撮像素子上のボケの大きさ
  •  \Delta_1:表示ディスプレイ上のボケの大きさ

同様にカメラ2のパラメータを f_2, F_2, L_2, \delta_2, \Delta_2とします。

 上のDn,Dfの近似式を式変形し、 \deltaについて整理すると以下のように書けます。 

 \displaystyle D_n=\frac{\delta Fs^2}{f^2 + \delta Fs}

 \displaystyle \delta = \frac{D_n f^2}{F(s^2-sD_n)}

 \displaystyle D_f= \frac{\delta Fs^2}{f^2 - \delta Fs}

 \displaystyle \delta = \frac{D_n f^2}{F(s^2+sD_n)}

 

 以後、簡単のためDnを使って議論を進めます(Dfを使っても同じ答えが導けます)。

 撮像素子上のボケの大きさと表示ディスプレイ上のボケの大きさは以下の関係で表せます。ただしQはディスプレイの大きさ。

 \displaystyle \Delta_1 = \frac{Q \delta_1}{L_1}

 \displaystyle \Delta_2 = \frac{Q \delta_2}{L_2}

また35mm換算で同じ焦点距離 f_0(同じ画角)になるように焦点距離を選ぶとすると、35mmの撮像素子のサイズ L_0を使って以下が導けます*4

 \displaystyle f_0=\frac{L_0}{L_1}f_1=\frac{L_0}{L_2}f_2 

よって、カメラ1と同じ距離sの被写体にピントを合わせて、それよりDn近い物体のボケのディスプレイ上の大きさは以下のように書けます。

 \displaystyle \Delta_1 = \frac{Q \delta_1}{L_1}

  \displaystyle \Delta_1 = \frac{Q}{L_1}\frac{D_n f_1^2}{F_1(s^2-sD_n)}

  \displaystyle \Delta_1 = \frac{Qf_0D_n }{(s^2-sD_n)}\frac{f_1}{F_1}

同様にカメラ2のボケも以下のように書けます。

 \displaystyle \Delta_2 = \frac{Qf_0D_n }{(s^2-sD_n)}\frac{f_2}{F_2}

 つまり、 \frac{f_1}{F_1} \frac{f_2}{F_2}を比較すればボケ\Delta_1\Delta_2の大小を比較できます。これを使ってマイクロフォーサーズAPS-Cのボケを比較したのが以下のエントリです。

delight.hatenablog.com

 

まとめ

 カメラのピント・ボケに関してまとめました。

    コンパクトデジタルカメラスマートフォンのカメラはボケにくいという理由もしっかり分かって気持ちがいい。

delight.hatenablog.com

 

 参考文献

 

*1:Vol.5 視力1.0の基準はなに? | 目のおはなし | 株式会社ニデック

*2:操出量xが焦点距離fよりも無視できるほど小さく、かつεもfよりも無視できるほど小さいとして近似。

*3:正確には0.02908mm

*4:レンズの焦点距離を35mm換算する、その理由をしっかり理解する - カメラブログ

コンパクトデジカメはなぜボケにくいか?どれくらいボケにくいか?

 コンパクトデジカメはボケないとよく言われる。それって何故だろう?そしてどれくらいボケないのだろう?

 

ピントが合ってしまう距離

 ボケとはピントが合っていない範囲のことである。これに関連して、ピントが合ってしまう範囲について別エントリに書いた。 

delight.hatenablog.com

 

ピントが丁度あった被写体とカメラの距離をsとしたとき、被写体の後ろ D_fの距離はピントが合ってしまう。

 \displaystyle D_f = \frac{\delta F (s-f)^2}{f^2-\delta F(s-f)}

ここで、

  •  s:ピントが丁度ぴったり合うレンズとの距離
  •  D_n被写界深度のレンズに近い側の長さ
  •  D_f被写界深度のレンズから遠い側の長さ
  •  \delta:撮像素子上でのボヤーっと広がったボケの半径
  •  f焦点距離
  •  F:レンズのF値

 fはsに比べてずっと小さいことから s-f \approx sと近似でき、上式は次のように書ける。

 \displaystyle D_f \approx \frac{\delta F s^2}{f^2-\delta Fs}

つまり、焦点距離fが小さいほどピントが合ってしまう範囲が広くなる。

 

コンパクトデジカメは焦点距離が短い

 デジタル一眼カメラと比べ、コンパクトデジカメの焦点距離は小さい。例を示す。

カメラ 焦点距離 撮像素子サイズ
サイバーショット DSC-RX100M5(ソニー f=8.8-25.7mm 1インチ
COOLPIX A100(ニコン) f=4.6-23.0mm 1/2.3
iPhone X(apple) f=6mm  

 

本体のサイズを小さくするため焦点距離fを小さくせざる得ないのだ。そして、上で述べたように焦点距離が小さいとピントが合ってしまう範囲が広くなる。こうしてコンパクトデジカメは、ボケにくいというわけだ。

 

 コンパクトデジカメもボケるとメーカーは言うが

 新しい製品が出るたびにメーカーは、今度のカメラはレンズが明るくてボケると言い続けている。しかしその作例にはある共通点がある。どれもが、小さな被写体をアップで写している。

 例えば以下のようなものばかり。これも上の式でわかるように被写体との距離sが小さくなるほど、ピントが合ってしまう範囲が狭くなるためだ。

 

 

 

でも、下のような離れた被写体でもボカしたいよね。これはコンパクトデジカメではちょっと無理。

 

 

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参考資料

パンフォーカスでくっきり写せる理由を解説

 ネットでは、写真のボケを活かした表現に関する記事が多い。しかし、ボカさない表現も大切だ。いわゆるパンフォーカスという手法だ(パンフォーカス - Wikipedia)。画面の中の全てにピントを合わせることで、広がりのある絵作りをすることができる。

 撮影するとき、レンズの絞り(F値)によってピントの合っている範囲(被写界深度)を変えることができる。これによってボケを活かした表現からパンフォーカスまで変えることができる。

 ところでパンフォーカスとは実際にどのあたりまでピントが合っているのだろうか?詳しく書いてみようと思う。

 

被写界深度とは何か?

 「ピントが合う」という言葉は実は曖昧に使われている。厳密にピントがぴったり合っているのは一か所だけだ。でも、ディスプレイの解像度や人間の目の限界から実用上は多少ピントが合っていなくても、人間の目では識別できない領域がある。

  下の図でレンズから距離s離れたものにピントがあったとすると、この距離から出た光はカメラの撮像素子上で一点に集まる。しかし、sよりレンズに近かったり遠かったりする場所から出た光は、撮像素子上でボヤーっと円形に広がる。この円の半径が一定値以下の場合は人間の目にはピントが合っているように見える。これを許容錯乱円と言う。

 このようにある程度のボヤーっとした広がりを認めると、ピントの丁度あった点の前後にピントの合った(と人間には見える)範囲が生まれる。この範囲を被写界深度と呼ぶ。

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パンフォーカスで撮影する実践的なテクニック

 詳しいことは後で述べるが、被写界深度には次の性質がある。

  • ピントがぴったり合う場所(s)が遠いほど、ピントの合う範囲(被写界深度)は広がる。
  • 後方被写界深度(Df)は前方被写界深度(Dn)より数倍大きい
  • ピントがぴったり合う場所(s)がある程度大きくなると、後方被写界深度(Df)は無限大になる
  • F値が大きいほど、ピントの合う範囲(被写界深度)は広がる

 

 この性質からパンフォーカスで写すときは、次のように操作する。オートフォーカスよりも、マニュアルフォーカスの方がやりやすい。

  1. F値を適当に絞る。
  2. 画面に入れたい被写体の一番手前の物にぎりぎり合うようピントを持っていく。
  3. 一番後ろの被写体にピントが合っているか確認する、合っていなければ後ろに下がって距離を取るか、F値を大きくする。

 

 

被写界深度の計算 

 さて、ここからは簡単な算数の話をする。使う記号は以下の通り。

  •  s:ピントが丁度ぴったり合うレンズとの距離
  •  D_n被写界深度のレンズに近い側の長さ
  •  D_f被写界深度のレンズから遠い側の長さ
  •  \delta:撮像素子上でのボヤーっと広がったボケの半径
  •  f焦点距離
  •  F:レンズのF値

 

被写界深度 D_n, D_fは次のように書ける。

 \displaystyle D_n = \frac{\delta F (s-f)^2}{f^2+\delta F(s-f)}
 \displaystyle D_f = \frac{\delta F (s-f)^2}{f^2-\delta F(s-f)}

 

ここで式の形より次の2点に注意して欲しい。(1)  D_n \lt D_fが成立する、(2) s=\frac{f(f+\delta F)}{\delta F}のとき D_fは無限大となる。

 

 次に上式を使ってグラフを書いてみる。まず D_nは次のようになる。ただし、f=38mm,  \delta = 3/1000 mmとしている。 

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前方被写界深度Dn

一方  D_fは次のようになる。

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広報被写界深度Df

4つのことに注意して欲しい。

  • 被写体との距離sが大きくなるほど、ピントの合っている範囲が広がること
  •  D_f D_nよりも数倍大きいこと
  •  D_fはsが大きくなるほど急激に大きくなること(F=11の場合s=38mでDfはほぼ無限大となる)
  • F値が大きいほどピントの合っている範囲は広いこと

 

まとめ

 パンフォーカスは画面全部にピントを合わせる写真表現である。

 厳密な意味でピントが合う距離は一つだけれど、人間の目では見わけがつかないという意味で、ピントの合う範囲は広がりを持つ。この範囲は、被写体との距離が大きいほど広がり、ある一定距離で無限大になる。

 

APS-Cとマイクロフォーサーズはどちらがボケるか? 評価してみた

 APS-Cマイクロフォーサーズはどっちがボケるか?

 もちろんレンズによってボケ量が変わる。この質問をする人は、同じボケをする場合にAPS-Cマイクロフォーサーズのどちらのレンズが安いか?を知りたい筈だ。

 被写体にはピントを合わせ背景をボカす、写真を撮るときの定番の構図だ。背景のボケる量はレンズによって変わる。レンズのF値が大きいほど良くボケることは下のエントリで説明した。

delight.hatenablog.com

 

 では、マイクロフォーサーズ大三元レンズOLYMPUS M.ZUIKO ED 12-40mm F2.8 PROと APS-Cの安価なレンズ AF-P DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6 G VRはどちらがボケるのだろうか?

 撮像素子のサイズが違うため、なかなか比較は難しい。実は同じ画角の焦点距離で比較した場合、ボケの大きさはf/Fに比例する(fは焦点距離)。

 まずは広角側、35mm換算で焦点距離27mmの画角の場合、下の表のようになり、APS-C(AF-P DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6 G VR)の方が良くボケることが分かる。

撮像素子 レンズ f F f/F
APS-C AF-P DX NIKKOR
18-55mm f/3.5-5.6 G VR
18.0 3.5 5.1
マイクロフォーサーズ OLYMPUS M.ZUIKO ED
12-40mm F2.8 PRO
13.5 2.8 4.8

 

 次に望遠側、35mm換算で焦点距離80mmの場合、下の表のようになる。こちらはマイクロsssフォーサーズ(OLYMPUS M.ZUIKO ED 12-40mm F2.8 PRO)の方が良くボケる。ちなみにAPS-CF値が3.7のときf/F=14.3となり、マイクロフォーサーズと同程度のボケとなる。

撮像素子 レンズ f F f/F
APS-C

AF-P DX NIKKOR
18-55mm f/3.5-5.6 G VR

53.3 5.6 9.5
マイクロフォーサーズ OLYMPUS M.ZUIKO ED
12-40mm F2.8 PRO
40.0 2.8 14.3

 

値段比較

 価格コムで現在価格を調べると、

と圧倒的にAPS-Cの方が安い。広角側を使うのであればAPS-Cの方が良くボケるため、APS-Cがお得である。

 一方、望遠側を使うのであればAPS-CではF値3.7必要となる。これに相当するのは、AF-S DX NIKKOR 16-80mm f/2.8-4E ED VRあたりで、現在価格は9万3千円である。焦点距離80㎜(35㎜換算)でボケを求めるならマイクロフォーサーズがお得である。

 

 まとめ

 撮像素子の異なるカメラのボケの量を比較するのは難しい。

 ボケの量がf/Fの大小で比較できることを使って、マイクフォーサーズOLYMPUS M.ZUIKO ED 12-40mm F2.8 PROを評価した。

 焦点距離が27mm(35mm換算)を使うのであればAPS-Cには安価で良くボケるレンズがあるが、80mm(35mm換算)を使うにはマイクロフォーサーズの方が安価で良くボケる。

 

 

 

 

 

 

写真のボケ表現:F値が小さいほどよくボケる、その理由を解説

 写真を撮り慣れてくると、ボケのある写真を撮りたくなります。ボケを使った写真表現は日本から世界に伝わったもので英語ではbokehと呼びます。

 ところで、このボケの量はレンズのF値が小さいほど大きくなります。本エントリは、なぜF値が小さいとボケ量が大きくなるのか説明します。
 
 そもそもボケのある写真って何が良いのでしょうか?ボケがあると主役を際立たせることができるのです。
 下の写真は、紅葉したモミジのどこを見ていいのか分かりづらい。画面中にたくさんの葉がゴチャゴチャに写っているため、見る側の注意が散乱するのです。

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一方、下の写真では背景の葉をボカしているため、見るべき場所がはっきりします。これがボケ表現です。

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 このように背景の葉がくっきり写ったりボケて写ったりするのは何故でしょう?それがF値の違いです。

 下は写真を撮るときのカメラの図です。左から被写体があって、レンズ、撮像面(撮像素子)があります。被写体がすごく小さい点としましょう。被写体から出た光はレンズを通って撮像面で一点に集まります。

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 被写体が上下にずれても、レンズからの距離が同じであればそこから出た光は撮像面で一点に集まります。つまりピントが合います。

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 一方で被写体が左右に動いてレンズからの距離が変わると、そこから出た光は撮像面では一点に集まらず「ぼやーっと広がり」ます。これがボケです。

 

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 ここでF値とは、レンズの焦点距離をレンズの半径で割った値です。つまりF値が小さいとは、レンズの半径が大きいという意味です。レンズの半径が大きい(F値が小さい)と、より広がった光をレンズは集めるため、「ぼやーっとした広がり」がさらに広がることになります。これがF値の小さいレンズがボケる原理です。

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 このようにF値の小さいレンズはよくボケて写真表現の広がる高性能レンズです。一方でレンズが大きくなるため、(1)価格が高い、(2)レンズが大きい、(3)レンズが重い、という3つのデメリットがあります。そうは言っても子供の運動会や卒業式、旅行など一生に一度の記念には良いレンズで写真を撮りたいものです。

 

まとめ

 ボケを使うと写真の主題を分かりやすく表現できる。そのためのボケの量はレンズのF値が小さいほど大きくなる。F値とはレンズの半径で焦点距離を割った値(焦点距離÷半径)。F値の小さいレンズとは半径の大きなレンズである。

 

おまけ:ボケを活かした写真

 

 

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レンズの焦点距離を35mm換算する、その理由をしっかり理解する

 一眼カメラで交換レンズの話をしていると、35mm換算という記述が出てくる。これは何のことだろうか?

 マイクロフォーサーズのレンズは、35㎜換算では焦点距離を2倍する。例えば、オリンパスのM.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PROは、35mm換算で24-80mmだ。また、APS-Cのカメラを使うとレンズの焦点距離を35mmに換算するときは焦点距離を1.5倍する。ニコンのレンズ AF-P DX NIKKOR 10-20mm f/4.5-5.6G VRをD5600で使うと、35mm換算で15-30mmとなる。

 この35mm換算って何をしているんだろう?答えは画角だ。レンズによって写る範囲が異なる。これが画角だ。

 

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 レンズは同じでも撮像素子の大きさによって画角が変わってくる。使用するレンズと撮像素子で撮影できる画角は、もし35mmの撮像素子を使ったとしたらレンズの焦点距離にしていくらのものと同じかを計算している。

 マイクロフォーサーズの大きさの撮像素子のカメラに焦点距離12mmのレンズを付けたときに得られるが画角は、35mmの撮像素子に焦点距離24mmのレンズを付けたときと同じということだ。APS-Cの撮像素子のカメラに焦点距離10mmのレンズを付けると、35mmの撮像素子のカメラに焦点距離15mmのレンズを付けたときと同じ画角になる。

 以降、この35㎜換算の理由を、下の図を使って説明する。

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被写体Oから出た光は、レンズを通って撮像素子(撮像面)で1点Bに集まる。撮像素子の大きさを2b(光軸からBまでの距離はb)とします。

 被写体Oから出た光は撮像素子の下端ギリギリに集まっています。そのため、被写体Oより外側の物体から出た光は撮像素子の下端のさらに下に集まり、被写体Oより外側は写りません。つまり、画角はΘとなります。

 もし、撮像素子の大きさが2倍だったとしたら、画角は大きくなることがわかります。もし、撮像素子を右にずらして(つまり焦点距離を伸ばして)同じ画角にするには、2倍の距離にすればよいことが分かります(撮像素子サイズを 2bから4bに倍にしても、焦点距離をfから2fに倍にすれば画角は変化しない)。

 撮像素子の大きさを下の表にまとめます。

  サイズ
フルサイズ
35.9mm×23.9mm
23.5mm×15.7mm
マイクロフォーサーズ 17.3mm×13mm

フルサイズ(35mm)は、APS-Cの約1.5倍ですからレンズの焦点距離も1.5倍にすると同じ画角になります。またフルサイズはマクロフォーサーズの2倍のサイズですから、焦点距離も2倍にすると同じ画角になります。

銀座の夜景

https://www.instagram.com/p/Ba0JVnsF0nZ/

I walked around Ginza area yesterday. Many people gathered there. Some people took on Halloween costumes. It was a little bit early, isn’t it?#japan #tokyo #ginza #town #walk #nightview #halloween #tokyocameraclub #日本 #東京 #銀座 #散歩 #街 #夜景 #ハロウィン #東京カメラ部 #ファインダー越しの私の世界 #カメラ好きな人と繋がりたい #被写体募集

 

雨の銀座で夜景を撮ってきました。

この時期は、日が沈むのが早いため、多くの人が歩いている様子を夜景にいれることができます。その上、真冬ほど寒くないので撮影が楽です。

 

 

撮影機材

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