オリンパスプラザ東京で近井沙妃さんの個展とトークショーを聞きました。
韓国のシンガーグループROMEOの撮影をし、その写真で初の個展を開いたとのこと。
近井さんは、グラビア撮影の巨匠山岸伸さんのお弟子さん、今もアシスタントとして働いている。
彼女の話を聞いていて感じることは、写真芸術家とプロの写真家は別だということ。彼女の口からは、何度も「クライアント」という言葉が出てくる。誰のために写真を撮るのか?クライアントのためだ。何のために写真を撮るのか?クライアントを喜ばせるためだ。
ポートレート撮影は人間が被写体である。撮影が長引けば被写体もダレる。短時間で効率的に撮影することが大切だ。屋外の撮影では、事前のロケハンが大切だと彼女は言う。しかし、事前のロケハンを綿密に行っても、当日の天候や交通の状況は読めない。光を読んだり構図を作ったり色んな技術は、不測の事態に対応するために磨いておく。こんなプロとしての意識を強く感じられるトークショーでした。
絵描きは目的なく絵を描くが、デザイナーには目的があるという話を思い出します。