記憶と記録

見えたことは事実ではなく自分というフィルタを通した記憶である。写真とカメラ関係のブログです。




GR IIIが市場で成功するキーワードは「夜スナップ」

  カメラメーカーの戦略が見えてきました。ミラーレス機のフルサイズの市場を狙うのが大多数(ソニー、ニコン、キヤノン、パナソニック、シグマ)、コンパクトデジカメに留まるリコー、決めあぐねているオリンパス、という状態です。

 

  ミラーレス機のフルサイズの市場を狙うのはど真ん中の戦略ですね。一眼レフカメラからの買い替え需要を作り出せれば利益率は高いし、スマートフォンと顧客を取り合うことはありません。ただし、ソニー、ニコン、キヤノン、パナソニック、シグマで叩き合いになります。ソニー、ニコン、キヤノンはブランド力がありますので戦えると思っている筈、一方でパナソニックはライカブランドを借りる作戦です。これはパナソニックがデジカメ市場に入るときも「ライカの目」とアピールしてライカのブランドを借りたことの繰り返しです。

 

  一方、リコーはPENTAX機とGRの二つが主力機種になります。リコーは、ミラーレス機のフルサイズを出さないのかというと、出せないというのが本音だと思います。リコーのカメラ事業の売上高は50億円程度ですから、開発部隊は10人から20人程度というのが相場です。この人員でPENTAXとGRを抱えて新たなカメラシステムに手を出している余裕はないためです。

  リコーのGRもこのままディスコンかなっと思っていたら、新しいGRの開発発表が先日行われました。今年の早春のCP+ 2018でGRの開発をやっていることを匂わす発言をリコーの説明員から聞いていたのですが、私は正直なところ本気にしていませんでした。でも本当に開発していたんですね。

news.ricoh-imaging.co.jp

 

  新しいGR IIIが市場で成功する可能性はあるのでしょうか? 私は難しいと思います。私自身 GR Digital 3ユーザであり、GRはとても良いカメラだと思っていますが、競争相手が悪いと思います。単焦点で焦点距離28mm(35mm換算)というスペックはスマートフォンと真正面からぶつかります。

  GR IIIとスマートフォンのカメラを比べると、小型・軽量・持ち出しやすさではスマートフォンが優れています。GR IIIが優れるのは、レンズの大きさと撮像素子の大きさに起因する画質の良さです。しかし、画質にこだわる顧客の数がGRをマーケットで支えるほど多いとは思いません。

 GRに成功の可能性があるとすれば、夜スナップをアピールすることでしょう。APS-Cの撮像素子であればISO感度をかなり上げることができ、夜スナップにも使えるかもしれません。スマートフォンではできない撮影領域があるとすれば暗い場所での撮影ですから、そこを狙って夜スナップという撮影ジャンルを立ち上げることができれば、GR IIIも売れるでしょう。撮影ジャンルを立ち上げるためには、広告戦略が大事で、GRファンのプロカメラマンがどれほど一般ユーザの気持ちを掴むことができるか、広告の企画力が問われそうです。