記憶と記録

見えたことは事実ではなく自分というフィルタを通した記憶であり、さらに記憶は記録で上書きされる。写真とカメラ関係のブログです。

キヤノンが新マウント(RFマウント)でフルサイズミラーレスに参入、パナソニックの新マウントはどうなる?

 ニコンに続いてキヤノンもフルサイズミラーレスカメラ EOS Rが発表されました。

dc.watch.impress.co.jp

 

 ポイントはキヤノンも新しいマウントを用意したこと。新マウントであるRFマウントは、口径54mm(ニコンZマウントは55mm)、フランジバックは20mm(ニコンZマウントは16mm)です。

 口径が大きいほど高画質、フランジバックが短いほど設計の自由度が大きいので、数値的にはニコンの勝ちです(画質が大きく変わるわけではないですけどね)。それが悔しいのかキヤノンがフランジバック長を公開せずにバックフォーカスが短いことをアピールしているのが面白い。

RFマウントのフランジバックは壇上で公表されなかったが、説明員によると20mmだという。キヤノンではフランジバックというレンズマウントの機構的数値より、ミラーボックスがないミラーレス構造による「ショートバックフォーカス」(レンズ最後端と撮像面が近い)を実現できることが、レンズ設計の自由度を高めると説明した。

 

 RFマウントを出したため、キヤノンは合計3つのマウント(EFマウント、EF-Mマウント、RFマウント)を持つことになり、その維持開発コストは大きなものとなります。キヤノン位の事業規模になれば3つのマウントを維持することはできるかもしれませんが、ひょっとしたらマウントの整理をするかもしれません。少なくとも優先度の低いマウントには開発費の割り当てが減るでしょう。売り上げ規模からいうと、EF-Mマウントの開発は今後減速するあるいは停止になる気がします。

 

 さて、噂レベルですがパナソニックもフルサイズミラーレスを出すようです。そのときのマウントはどうなるか興味津々です。マイクロフォーサーズでフルサイズは実現できないでしょうから新マウントを作るか、他のメーカからマウントを供給してもらうかのどちらかでしょう。パナソニックのデジカメ事業規模はキヤノン・ニコンと比べるとずっと小さいのでパナソニック独自に新マウントを出すのは苦しいと思います。だとすると、ニコンのZマウントをパナソニックが供給してもらうというのはありそうなシナリオに思います。ニコンにとってもZマウントレンズの種類を増やすのが楽になりますのでWin-Winだと思います。

 

まとめ

 キヤノンがフルサイズミラーレスカメラを発表しました。新マウントを開発したため、キヤノンは3つのマウントをもつことになります。3つのマウントの開発を継続するのは費用の面でつらいため、EF-Mマウントの開発が減速あるいは停止する可能性が高い。

 一方、パナソニックもフルサイズミラーレスカメラを発表するとのうわさがあります。これが本当なら、パナソニックは現在のマイクロフォーサーズ以外のマウントが必要です。新たなマウントを開発し維持するコストは、パナソニックのカメラ事業規模から見て荷が重そう。そのため、ニコンのZマウントの供給をパナソニックは受ける可能性があります。