記憶と記録

見えたことは事実ではなく自分というフィルタを通した記憶であり、さらに記憶は記録で上書きされる。写真とカメラ関係のブログです。

写真の構図は、文章のコツに似ている

 写真の構図は、上手な文章を書くコツみたいなものだと思っている。

 

 起承転結、お話を作る際のコツみたいなものだ。聞き手に響く文章を書くコツはこのほかにも色々ある。例えば、要約+詳細、新聞記事の文章の構造だ。他にも、現状把握+課題認識+アクションアイテム、ビジネスでよく使う意思決定文章を書くコツだ。

 ただ、これらのコツに従えば、何でも良い文章になるという訳ではない。あたりまえだけど、大事なのは中身だ。

 ”桃太郎は、桃から生まれるなんて面白いです。お供を連れて鬼を退治に行くのも凄いと思います”、 私の書く桃太郎の感想文はこんなものだ。感想もないのに無理やり書いた感想文。これを起承転結で書いたって、良い文章にはならない。中身がないのだから。

 話の中身と、まとめのコツの両方があって初めて相手に届く文章になる。でも、届いた文章が相手に響くかは、またその先の話。

 

 写真にも、3分割構図や斜め構図などのコツがある。ただ、それに従えば何でも良い写真になるわけではない。中身が必要だ。自分が好きと思った景色、それが中身だ。それを構図でパッケージして相手に届ける。でも、届いた景色が相手に響くかは、またその先の話。

 

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豪徳寺のネコ

 昔の写真を見返していて、上の写真をみつけました。私が写真を撮り始めた最初の頃の写真。今見ると、猫がいっぱいいるけど、だからどうしたの?っていう写真。中身のない写真。

 今ならどう撮るだろう?と考えてみた。今ならたぶん撮らないと思う。"鬼を退治に行った桃太郎は凄いです"と感想の無い感想文を書くようなものだから。