記憶と記録

見えたことは事実ではなく自分というフィルタを通した記憶であり、さらに記憶は記録で上書きされる。写真とカメラ関係のブログです。

小説を読むとき

 昔の僕の小説の読み方は、ストーリをメインに追って、次がどうなるのかが知りたくて先へ先へと読み進む、そんな風だった。

 最近は、ストーリよりも表現に注意して読むようになった。小説「夜のピクニック」(恩田陸)の中に、

 ざらざらしたしょっぱい匂いを、胸いっぱいに吸い込む

という表現がある。

  不思議だと思う。普通、匂いはしょっぱくはないし、ざらざらもしない。そこを敢えて、”ざらざらしたしょっぱい匂い”、と書いた作者は何を伝えようとしたのだろうか。特に”ざらざら”によって迫ってくる何かが確かにある。

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小説

  最近、小説「夜のピクニック」(恩田陸)を読みました。高校生が夜通し歩くお話で、色んな高校生が現れてはたわいのない会話をする。

  本を読みながら、気になるフレーズや場面設定のメモを取りました。これにより面白い表現に気がつくことができました。

 

使用機材

RICOH GRD3