昔の僕の小説の読み方は、ストーリをメインに追って、次がどうなるのかが知りたくて先へ先へと読み進む、そんな風だった。
最近は、ストーリよりも表現に注意して読むようになった。小説「夜のピクニック」(恩田陸)の中に、
ざらざらしたしょっぱい匂いを、胸いっぱいに吸い込む
という表現がある。
不思議だと思う。普通、匂いはしょっぱくはないし、ざらざらもしない。そこを敢えて、”ざらざらしたしょっぱい匂い”、と書いた作者は何を伝えようとしたのだろうか。特に”ざらざら”によって迫ってくる何かが確かにある。
最近、小説「夜のピクニック」(恩田陸)を読みました。高校生が夜通し歩くお話で、色んな高校生が現れてはたわいのない会話をする。
本を読みながら、気になるフレーズや場面設定のメモを取りました。これにより面白い表現に気がつくことができました。
使用機材
RICOH GRD3