記憶と記録

見えたことは事実ではなく自分というフィルタを通した記憶であり、さらに記憶は記録で上書きされる。写真とカメラ関係のブログです。

今年の桜はこう撮った

 今年撮った桜の写真を、頑張って解説してみよう。構図を言語化することが、写真の練習になると思うから。

 

 下の写真は、色々狙って撮っている。

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 この写真で一番大事なのは、キャメルのコートを着た人。だから、写真の真ん中に配置している。

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一番大事な要素

 この真ん中に人がいないと、写真がグッとつまらなくなる。指でこの部分を隠すとそれが良く分かる。

 

 普通の桜の写真は、桜の花にしか目が向かないから、普通に撮ると下のように写真の上半分にしか目が向かない。

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写真の上半分(青いだ円部分)にしか普通は目が向かない

 

 でも、この写真では写真の下半分に手すりが写っていることで、視線が手すり沿いに誘導される。手前から奥へ手すり沿いに視線が移動すると、人物が右方向を向いているため、これにつられて視線が写真の右方向に誘導される。右方向に人が小さく写っているのも視線誘導に役立っている。赤線の右端の人を指で隠すと印象が変わる。

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手すり(オレンジの線)に沿って奥へ向かい、さらに右(赤の線)に誘導される

 真ん中の人が、右ではなく例えば向こう側を向いていると、随分違う印象の写真になる。

 こういう視線誘導の話は、「プロの撮り方 構図の法則」から学んだ。