山梨県甲府に旅行に行った際、「くらむぼん」というワイナリーがあることを知りました。
恥ずかしながら、何故くらむぼんと言う名前を付けたのか、そのときは全然分かりませんでした。
くらむぼんと言えば、擬人化した泡について子供たちが話す物語だと思っていました。
『クラムボンはわらったよ。』
『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』
『クラムボンは跳はねてわらったよ。』
『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』
調べてみると、やまなし(山梨)という短編小説の一篇がこのクラムボンのくだりでした。小説全体では子蟹が遊ぶ話で、別の一遍ではこうあります。
『どうだ、やっぱりやまなしだよ、よく熟している、いい匂いだろう。』
『おいしそうだね、お父さん』
『待て待て、もう二日ばかり待つとね、こいつは下へ沈しずんで来る、それからひとりでにおいしいお酒ができるから、さあ、もう帰って寝ねよう、おいで』
なるほど、それでワイナリーなのか。
知識があると楽しめるものだ。
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