おそらく日本で最大級の観客動員数の写真展が二つ東京で開催されている。初級者が出展する50000人の写真展と、中級者が出展する東京カメラ部写真展2019。
今日はその二つをはしごした。
初級者向けの50000人の写真展は、玉石混合。うまい人とそうでない人が混ざっている。うまい人だけ集めれば、東京カメラ部とそれほど差は無い。東京カメラ部との差は、写真プリントの質。東京カメラ部の写真はプリントの色や明度に細かく神経が行き届いている。
この差を埋めるには、どんなプラクティスをすればよいのか分からない。わずかな差だが、そのギャップの埋め方が分からない。
50000人の写真展はインパクトが必要
今回は私も応募しました。東京会場の東京ミッドタウンに行き、第一会場だけ観覧しました。東京会場には第1から第4会場までありますが、展示数が多く第1会場だけでお腹いっぱいでした。
出展されている写真のクオリティは玉石混合。ただ写しただけという感じの写真もあれば上手な写真もありました。ただ展示数が非常に多いので、この中で観覧者の目を引き目立つのは容易ではありません。
被写体で多いのは、子供、海、桜に思えます。
たくさんの写真を眺めていると、見る側に対する配慮の無い写真は目立たないことが分かります。赤ちゃんや幼児の写真は多いのですが、知らない子供の写真を多数見続けると、それらを見る時間は0.1秒くらいに減っていきます。
また、モデルを雇って撮ったのだと思われるポートレートもありました。綺麗に撮っているなぁっと最初は見ていましたが、展示数が多いため、だんだんと綺麗なだけでは目を引かなくなりました。0.1秒で流し見するようになります。
多くの展示の中で観覧車の目を引くインパクトを出すにはどうすれば良いのでしょう?奇をてらって真っ赤な画面にするなどやり方はあるでしょうが、それも違う気がします。
後で東京カメラ部写真展2019を見に行くのですが、そこで思ったのは、ピント位置や光による立体感の出し方、テクスチャなどの質感の出し方のクオリティが東京カメラ部の方が少しづつ高いこと。それが、撮影技術の差なのか、レタッチ技術やプリント技術の差なのかは分からないけれど、それほど大きな差ではない気がします。
東京カメラ部写真展2019
六本木から渋谷に移動して東京カメラ部写真展を観に行きました。会場入り口を入ったところに、紙のメーカーさんの展示がありました(場所は仁和寺、撮影は浅岡省一さん)。圧倒的な印刷品質の良さに驚きます。
東京カメラ部写真展を見ていて思うのは、写真とCGと絵の境界が曖昧になっていきていること。もともとそれらの境界は道具によってできていたので、道具の進化で境界が消えつつあるのでしょう。
東京カメラ部の活動領域はSNSだけあって、彩度高めの目立つ写真が多い。50000人の写真展で感じた、インパクトのある写真が多数並んでいる。
会場内は観覧者が多く盛況でした。どの写真も馬力があって素晴らしい。
まとめ
50000人の写真展に出展した。その東京会場でたくさんの写真と自分の写真を並べて観てきました。非常に多くの写真の中で目を引くインパクトのある写真を撮ることが課題だと感じます。
50000人の写真展の写真は玉石混合で上手な人もいます。
その後、東京カメラ部写真展を観に行き感じるのは、50000人の写真展の写真と比べて、ここの写真は目を引く馬力が強くインパクトがある。ピント位置・光の掴み方・テクスチャの出し方など一つ一つのクオリティが少しづつ高い。この差は大きくはないが、差の埋め方が分からない。