TV番組「セブンルール」で北海道の動物写真家の半田菜摘さんが特集されていました。その中で印象的だったのは3つ。
- 動物は裏表が無くただ生きることだけに一生懸命。その姿が美しい。
- まずは動物の正面に座る。自分の存在を動物に認識してもらって、それでも無害だと動物に知って欲しい。
- 次はもうちょっといい出会い方ができるんじゃないかな?
動物は裏表が無くただ生きることだけに一生懸命
半田菜摘さんは、裏表なく一生懸命に生きている姿に美しさを感じています。一方、私は何が好きで写真を撮っているのかと考えてみると、人間の「欲」の表れが好きで写真を撮っていると思います。
他人より良く生きたい、 得をしたい、褒められたい、金持ちになりたい、長生きしたい、そういった「欲」に突き動かされて人は一生懸命です。「欲」が叶って大喜びしたり、叶わなくて嘆いたりと振れ幅の広い生き様が人にはあります。大切な人が死んで悲しむ姿も、生きていて欲しいという「欲」に突き動かされてのものでしょう。街の風景も人工物ですから、そこには「欲」があります。
そんな「欲」を写せるといいなと思いながら、自分は写真を撮っているのだとこの番組を見ながら思いました。
まずは動物の正面に座る
これは、TVを見ていない人は分かりづらいかもしれません。動物写真家は、気付かれないように動物に忍び寄って超望遠で撮る、つまり究極の盗撮なのだと私は思っていました。しかし、彼女は、動物に自分の存在を認識してもらって無害だと分かってもらってから、写真を撮るそうです。随分と時間のかかる撮影スタイルです。中には逃げ出す動物もいるでしょう。無害だと認識してもらうには数時間動物の前に座り続けるのも、辛い作業です。それでも、このスタイルだからこそ撮れる写真がありそうです。
私はスナップ撮影を行いますが、スマートフォンやコンパクトカメラでコソコソ撮るよりも、大型の一眼レフカメラを堂々と構えて撮る方が良い写真が撮れるような気がこれまでしていました。このTV番組を見て、大きな一眼レフカメラを通行人に認識してもらうことも、撮影者を意識させないことなのだと感じました。
次はもうちょっといい出会い方ができるんじゃないかな?
動物写真は、動物が現れるのを2時間でも4時間でも待つ。待ったからと行って動物が現れるとも限らない。せっかく動物が現れても、光の具合が良くないこともある。しかし、動物との出逢いは一期一会と、彼女は考えていない。今回は出会い方は良くなかったけれど、次はもうちょっといい出会い方ができるんじゃないかな、と考える。SNSで会話させて頂くと、出会いが良くないときは出会いの運を貯金している、と思っているそうです。
一方、スナップ写真では、その時にしかとれない写真がある、その瞬間を大切にするという考え方をする人が多いように思います。そういう考え方もありでしょうし、半田菜摘さんのように次はもっといい出会い方があるという考え方もありでしょう。考え方が複数あるというのが面白い。
まとめ
TV番組で半田菜摘さんの特集で彼女の考え方を見ました。面白いと思ったのは3つ。彼女の考え方を切り口に自分を振り返ると、自分の考え方が少しはっきりしたように思います。人の考え方を知るというのは面白い。