良い記事です。テクニック的なことと、写真に対する姿勢について学べます。
テクニック的なことについては、表と裏・押しと引き・天上天下と簡潔にまとまっています。
- 表と裏:被写体の正面と逆の面も撮る
- 押しと引き:寄って被写体を大きく撮ったり、引いて小さく撮ったりする
- 天上天下:見上げるように撮ったり、見下ろすように撮る
構図を作るときはこの組み合わせ8通りだというのは分かりやすいです。
もう一つ写真に対する姿勢では、好きな写真の方向性がはっきりしているところに関心します。
にじむようなボケや、ピントが甘くなるあたりが大好きなポイントです。
自分の好きな写真がはっきりしないと、機材に頼るというか、シャープさやボケ量、色の再現性、周辺光量の落ちの少なさといったスペックに関する指標の良い写真が良いと思ってしまいます。自分がピントの甘い写真が好きなら、もうオートフォーカスの正確さなんてどうでもよいことになります。
プリクラを撮る女子を考えてみましょう。彼女達は、綺麗に自分が写ればそれでよいのです。目を大きく、肌をつやつやに補正することが彼女たちの望みです。好きな写真がはっきりしている彼女たちには迷いはありません。
一方でみなさんはなんのために写真を撮っているのでしょう?好きな写真がはっきりしないと答えが出ません。
自分はどうなんだろうか?と考えると、見たまま写っている写真が好きです。
上の写真は撮って出しの絵です。この写真を撮ったときの私の記憶では、もっと明るくて色が多くてガチャガチャした感じでした。
上の写真は撮影時の記憶に従い、Lightroomで露出を明るくし、コントラストを上げ、彩度も上げています。こんな印象の商店街でした。
試しにLightroomでトイカメラ風に仕上げてみると、まぁ悪くはないです。色が落ち着いていて疲れない絵だと思います。でも、この写真を撮ったときはこうじゃなかったんだとウソをついている気分がします。
あと一か月くらい経って撮影時の記憶が薄れるとこのトイカメラ風の絵が良いと私が言っているかもしれません。でも、今はこうじゃないんだという気がします。
どうも好きな絵があるというより、撮ったときの記憶通りの絵を出したいと私は思っているようです。
使用機材
OLYMPUS 単焦点レンズ M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8
OLYMPUS PEN mini E-PM2