森山大道さんが、撮った写真はすぐに見返したりせずに一年くらい放っておく、と言っている。撮り手の意思や想いなんてものが抜け落ちてから写真に残っているものが大切だから。
シャッターを押しちゃった瞬間にフィルムに焼き付いたものは、その瞬間からどんどん本人の意思を離れていく。もちろんシャッターを押すモメントは、その人間の、僕の場合は当然僕の、一瞬のうちに脳裏をよぎる記憶だったり、美学だったり、思考だったり、欲望だったりが反映されてるんだけれど、でも、撮られた方はそんなことは知ったこっちゃないわけで。その知ったこっちゃないものが残るんだよ。
半年前に六本木を撮った写真を今頃見返している。上はその中の一枚。眼鏡屋の広告が派手だったので撮ったものだと思う。コンデジを使って撮っているのでそれほど気合を入れて撮ったのではないと思う。
今見返すと不思議なインパクトが写真に宿っている。
使用機材
Nikon デジタルカメラ COOLPIX S9900 光学30倍 1605万画素 ブラック S9900BK