朝の丸の内を撮影していて圧倒的な違和感がある。カメラを構える僕を、誰も気にしない。誰もカメラを気にしていない。自分のことに一生懸命な様子。カメラを構える僕の直前まで直進する人、カメラの前でも様子を変えない人ばかり。
まるで自分が透明人間になったようだ。いや、透明人間になったんじゃない、透明人間にさせられたんだ!
ウェットな話。
まるで透明人間になったようだ。割とよくある表現だ。これがどれほど孤独を感じるか想像したことがあるだろうか?”都会の孤独”とはステレオタイプのフレーズだし、それをリアルに感じたこともない。TVの話だと思っていた。
でも、実際、カメラを構えても動じず、カメラの間際を普通に通行する人々を目の当たりにすると、彼らには僕が見えていないんじゃないかと錯覚する。そんな訳ない。ただ無視されているだけだ。通じ合わない孤独感っていうのは、こういう感じなのかと少し分かった気がする。
キャンディデッドフォトには絶好の場所だと思うけど、変な街!と納得いかない心持が消えない。長年住んでいるのに、今更ながら違和感を発見した。
使用機材