記憶と記録

見えたことは事実ではなく自分というフィルタを通した記憶であり、さらに記憶は記録で上書きされる。写真とカメラ関係のブログです。

終わりを待つ

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祖師谷住宅 1

祖師谷住宅 2

祖師谷住宅 3

 東京都世田谷区に大規模集合住宅、つまり団地がある。その規模は37棟1,020戸、敷地約70,000㎡と超大規模だ。60年以上前に建てられたこの団地は、老朽化も目立つ。

 今から60年前と言えば1963年、日本は高度成長期真っ只中だ。為替レートは1ドル360円の固定レート、年10%の経済成長率(これは現在の中国を超える)は欧米から東洋の軌跡(Japanese Miracle)と呼ばれた。池田勇人総理の所得倍増計画なんていうのもあり、要するに何をやっても儲かった時代だ。こんな時代だからこそ、祖師谷団地はこれほど大規模に建てることができた。

 

 この団地はすでに建て替えが決まっており、早い区画では2027年に出来上がる。逆算すると、あと2~3年で取り壊しが始まるだろう。

 3枚目の写真に干された洗濯物が写っており、人がまだ住んでいることを伺わせる。

 

 さて、ここは最寄り駅から続く「ウルトラマン商店街」の奥にある。ここに多くの住人が戻り、さらに観光スポットにでもなれば、最寄り駅からここまでの「ウルトラマン商店街」を多くの人が歩き、商店街の活気も増し大いに発展するだろう。

 

 そろそろまとめよう。祖師谷住宅をモチーフに*1、過去・現在・未来を描いた。どの時点に思いを馳せるかはその人次第だが、現在に意識は向きがちだろう。終わりからその始まり(過去)を、あるいはその先(未来)を思うのは少しだけトレーニングが必要だ。

 

使用機材

RICOH GRD3 

*1:ここに書いたことは祖師谷住宅ならではの話ではなく、どこにでもあること。