富士フィルムは、フィルムの会社でなければカメラの会社でもないのかもと思った話。
富士フィルムが新しく発表したX100Vのプロモーションビデオが炎上し、謝罪しました。この一連の騒動で、富士フィルムはもうカメラの会社ではないのかもしれないと思い、残念に感じます(謝罪したことが残念なのではなくて、一連の動きからカメラの会社ではないt感じることが残念という話です)。
富士フィルムって、名前とは裏腹にもうカメラで儲けている会社ではありません。
昨日の決算説明会の資料を見ると、会社の直近9か月の営業利益は1516億円。その中でXシリーズなどのカメラ事業の営業利益は207億円。つまり、富士フィルムの86%はカメラ以外でできているということです。
X100Vのプロモーションビデオの炎上の流れを、勝手に推測すると、カメラ事業部がプロモーションビデオを決めた。彼らはある程度の批判は織り込み済みだった筈。しかしいざ世間からの批判を浴びると、カメラ事業部以外の86%が、それはけしからん、不富士フィルムのブランドを下げる、即刻取り下げるべしという指示を出した。
つまり、会社の意思決定はカメラ事業部ではなく、圧倒的大多数86%(つまりヘルスケアとプリンタ)が行っているということ。もう、富士フィルムはカメラの会社ではなく、ヘルスケアとプリンタの会社なのだ。
富士フィルムのカメラのユーザとして私が望むのは、カメラ事業部が富士フィルム社内でうまく立ち回って、開発費と発言権を手に入れて欲しいということだ。良いカメラだから。