記憶と記録

見えたことは事実ではなく自分というフィルタを通した記憶であり、さらに記憶は記録で上書きされる。写真とカメラ関係のブログです。

料理は半逆光で撮る、でもそれだけじゃない美味しそうに撮るコツ

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 外出自粛ということで、料理や物を撮って遊んでいます。

 ”料理は半逆光で撮る”、というネットの情報を良く見かけますが、これだけでは実は上手に撮れません。色々やってみて分かったことを言語化しておきます。

 

 料理を撮るときの設定は最適値が決まっていて、

  • 光りは半逆光
  • 絞りはf11
  • 焦点距離は85mm~135mm
  • ISO感度はなるべく低く

このように設定したら、あとは好きなものを撮るだけです。簡単。

 

 でも、上の設定の中で半逆光って意外に難しい。難しい理由は

  • "半逆光"という言葉が大雑把すぎる
  • なんだか暗い写真になる

 

"半逆光"という言葉が大雑把すぎる

 光の向きは3次元。それなのに、半逆光という言葉は、光の高さを無視していて平面的*1。実は高い光と低い光で、物の見え方が随分違ってきます。

 だから、”半逆光””という言葉を信じて、すぐカメラを構えるとうまくいかないことが多い。

 カメラを構える前に、まず被写体の料理をよく見るとうまくいきます。このとき、料理の見方にコツがあります。明るさを意識して見ましょう。下の写真では、右のイチゴの上部は明るくて、下に行くほど暗くなっています。明るさを意識すると、コントラストも見えやすくて、イチゴの真ん中くらいがコントラストが強くて質感が良く分かります。

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半逆光で撮った写真

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明るさの違いを意識して見る



 こうやって明るさを意識しながら、頭を右や左に振ったり上や下に動かして一番美味しそうに見える目の位置を探します。美味しそうに見える位置が見つかったら、その場所にカメラを構えます。

 

なんだか暗い写真になる

 半逆光で撮ると、光の当たっている部分はみずみずしく写って、良い感じです(下の写真で、左のイチゴの上部)。でも、料理の手前が暗くなります。暗い部分は美味しそうに見えません。

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半逆光で撮ると暗くなって、美味しそうに見えない

 

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暗い部分が有って、美味しそうに見えない

 

 そこで、この暗い部分に光を当てて明るくしましょう。

 凝った人は、フラッシュを使ったりレフ版を使ったりするようですが、そこまでするのはなかなか大変です。そこで、白い紙や白い服をイチゴの手前に置いて光を反射させます。

 紙の反射なんかで明るくなるのか?と思うかもしれませんが、やってみると意外に明るくなります。そして少し明るくするだけで見た目が随分変わります。光の照り返しの効果については別記事に書いておきます。

delight.hatenablog.com

 

 手前に白い紙を置いて、その照り返しで明るした写真が下です。

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手前に紙を置いて、照り返しで明るくした

 

まとめ

 料理を撮るときの設定は最適値が決まっていて、

  • 光りは半逆光
  • 絞りはf11
  • 焦点距離は85mm~135mm
  • ISO感度はなるべく低く

こう書くと簡単に思えますが、実は半逆光にも色々あって、美味しそうに見える半逆光を探す必要があります。カメラを構える前に、料理の明るい部分と暗い部分を意識しながら、よく見るのがコツです。よく見ながら美味しそうに見えるカメラ位置を探しましょう。みつけたら、料理の手前に白い紙を置いてその照り返しで、暗い部分を明るくすると良いです。

 

最後に、つぶやき

 ネットの情報を探すと大抵は”半逆光で撮る”と書いてあります。それで、最初のうち、私は気楽に半逆光で撮っていたんですね。すると、全然うまくいきません。半逆光にも色々あって、美味しそうに見えるカメラ位置を探す、ことが大切なことに気付くまで結構時間がかかりました。ネットに書いていないことって結構ありますね。

*1:ベクトルで言えばx,y,zの成分があるのにz成分を無視している。