RICOHからGR IIIxが発表されましたね。よかった。開発費が出続けているのだと思うと、安堵します。
GRistの末席にいるつもりでいる私としては、GR IIIxに興味津々です。
GR IIIとGR IIIxの大きな違いはレンズの焦点距離のようですね。GR IIIxは40mm(35mm換算)になりました。これまでGRシリーズは焦点距離28mmにこだわっていたので、それを譲るというのは大きな出来事ですね、技術的というより製品コンセプト的に。
そもそも、デジタルカメラという市場が縮小しているのは、スマートフォン(のカメラ)に喰われているためで、そのスマホと真正面からぶつかっているのがGRシリーズですよね。広角の焦点距離、小型軽量でどこにでも持っていける携帯性の良さ等々。
そういう意味で、GR IIIxはスマホとの競合を避けたのだと想像しています。RIOCHの商品企画でも喧々諤々の議論になったのではないでしょうか。GRのアイデンティティを譲るか、スマホにぶつかっていくのか、合理的には決着のつかない議論です。RIOCHが何を作りたいのかに立ち返える議論になったことでしょう。
ユースケースとして、GR IIIxのユーザがあるシーンでもっと広角で撮りたいときは、スマートフォンを使うとRICOHは考えたのでしょう。実際、私もスマホで撮ることが増えてきましたしね。
使い手の立場に立って考えれば、40mmという焦点距離は素直な距離だけに、面白い写真を撮るにはセンスが要求される(面白い写真を撮るだけが全てではないが、、)。望遠レンズのような圧縮効果もないし、広角レンズのようなパースペクティブ・歪みによる誇張もできない。要するに、知識による小手先のテクニックが使いづらいのが40mmです。基本的な要素である、被写体選び、シャッター速度の選択、露出の選択、光の選択、ホワイトバランスの選択などをしっかり考えることが大事になってきそうですね。
さて、評論家的な分析はここまでにして、GRistとして、私個人はGR IIIxをどう考えるかというと。欲しいです。
私の使うGRD3は、そろそろ壊れてもおかしくない時期にきています。買ってからもう10年目ですから。これまでは、GRD3が壊れた後はスマホで良いかなっと思っていました。焦点距離が似ているからね。
でも、40mmと言われると欲しいな、GR IIIx。悩む日が続きそうです。
後記
GR IIIxを持って東京を散歩してきました。GR IIIxで撮った写真と、感想を別記事に書きました。よろしければこちらもどうぞ。