カメラのレンズを調べていると、「有効口径」という言葉が出てきます。これは何でしょう?レンズの口径(直径)と何が違うのでしょう?
wikipediaを調べると、下のような難しい説明が出てきます。
有効口径とは、レンズの光軸上無限遠の位置にある点光源を想定したときに、その点光源からレンズへ入射する平行光線の光束の直径のことである。
これを、分かりやすく解説します。
下は、レンズを簡単に書いた図で、左から入ってきた光がレンズで屈折して撮像面で一点に集まっています。
この図では、有効口径とレンズの直径は同じ値です。
上の図を、少し実際のレンズに近づけて「絞り」を加えたのが下です。
絞りがあると、光の一部が遮られます。一般に絞りは円形なので、外側が遮られて内側の光(オレンジ色)だけが撮像面に届きます。このとき、実際に撮像面に届いた光に対応する部分が、有効口径になります。そのため、絞りを絞っていくと有効口径は小さくなります。
さて、これまでレンズが一枚である場合を考えてきましたが、レンズが複数枚になると、どこで測ったどんな値かが難しくなります。例えば、焦点距離とは撮像面からレンズまでの距離ではなく、主点までの距離となります。また、有効口径は入射瞳径です。ここから先は、難しくなりすぎるので省略。
まとめ
有効口径とは何かを解説しました。
レンズには絞りがあるため、単純にレンズの直径とは異なってきます。
参考のため、円環絞りの図を貼っておきます。絞りで切り取られた後も、光は円形をしているので、有効「口径」と言います。