記憶と記録

見えたことは事実ではなく自分というフィルタを通した記憶であり、さらに記憶は記録で上書きされる。写真とカメラ関係のブログです。

桜の撮り方:すべきでないこと、まとめ

 コツには2種類ある。すべきことと or すべきでないこと、あるいは 成功から学ぶことと or 失敗から学ぶことだ。どちらも大切なのだけど、桜の撮り方についてすべきでないことをまとめた記事をみかけないので、書いてみようと思う。

 

すべきでないこと1 曇り空に向かって撮る

 桜の花は見上げて撮りがちだが、曇り空のときそうすると全然映えない写真になる。 桜の花は薄い色をしているため、白っぽい空を背景にすると全体的に白い残念な写真になる。

 曇り空の日は空抜けで撮るのは控えましょう。

曇り空に桜は映えない

すべきでないこと2 昼間に青空に向かって撮る

 晴れた青い空に向かって桜を撮るのは、青とピンクの映える写真になる鉄板構図だが、昼間に撮るときれいな色に撮れない。空の明るさに露出を合わせると桜が暗くなり、桜の花に明るさを合わせると空が明るくなりすぎて青色が出ない。

 朝か夕方の日が傾いている時間に、順光で撮りましょう。

空の色を優先すると桜が暗くなる

 

すべきでないこと3 桜の花にテンションが上がったまま撮る

 桜の花はきれいなのでついテンションが上がり、そのまま撮ってしまいがち。そうすると、花のアップか、画面いっぱい花の咲く写真どちらかになりがち。花のアップは平凡なので映えません。画面いっぱいに花の咲く写真は、ポイントもインパクトも無い平凡な写真になります。

アップの花は、どこかで見た平凡な写真になる

 

画面いっぱいの花の写真は、ポイント・インパクトの無い写真になる

 

すべきでないこと4 彩度を上げ過ぎる

 桜の花のピンク色が物足りない時、画像処理で彩度を上げることがあるが、上げ過ぎると痛い写真になる。彩度上げは程々に。

彩度を上げ過ぎて、痛い写真

 

すべきでないこと5 ホワイトバランスをピンクに振り過ぎる

 ホワイトバランスをいじるとピンク色を強く出すことができるが、やり過ぎると痛い写真になる。程々に。

ホワイトバランスをいじり過ぎて痛い

 

すべきでないこと6 有名スポットを定番構図で撮る

 東京の九段下、姫路の姫路城など検索すれば出てくる有名スポットの定番構図がある。スタンプゲームとして楽しむならありだけど、他人の感想文を書き写したみたいでつまらない。

例えば、こういうの。

 

すべきでないこと7 桜の花はピンク色だと思い込む

 桜の花を見た時にピンク色と思い込む人は多い。実は、咲きたての花は白く、時間がたつとだんだん花の中心が赤くなる。また、遠目で見た時も、花が少し散ったくらいの時期の方がピンク色になる。

 桜の花の色は変わるので、一番ピンク色が濃い時に撮るのが美しい。

左:咲き始めは白色、右:時間が経つとピンク色に

 

すべきでないこと8 花茎の色を無視する

 桜の花しか見ていない人がいる。もったいない。花が咲き進むと次第に花茎の色が鮮やかな緑色になる。花ばかり見ていると綺麗なものを見落とし、写真のバリエーションが減る。もったいない。

花茎の色は鮮やかで美しい

 

すべきでないこと9 花の散った後を見落とす

 見頃を過ぎると桜の花に興味を失くす人がいる。もったいない。花が散った後に、綺麗なものが現れる。例えば、ガクは繊細な形をしている上に色もグリーンと赤のグラデーションが美しい。

花が散った後に現れる美しさ

 

すべきでないこと10 正解をネットで探す

 綺麗な写真を撮る絶対の法則は、実は存在しない。正解・不正解自体が存在しない。ネットの撮り方をそのまま真似ると、どこかで見た二番煎じの写真になって心の中で少しがっかりする。

 成功事例から学ぶと二番煎じになりがちだ。その点、失敗事例から学ぶと工夫する余白が大きい。どちらが良いではなく、両方知っておくのが良い。

 

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